SNS(twitter) の距離感について

twitter でクソリプを送る人が悪い、という話。

 

最近 twitter の主要な機能の1つ「リツイート」が、引用ツイート(何かコメントを残す)を推奨する形に仕様変更されたんスね。これ自体は、先日の米大統領選でデマが広がらないよう、各人が情報拡散に責任を持つよう勧告する事が目的だったので、望ましい良い判断だったように思います。

Twitter、リツイートの仕様を急に変更 引用RTがデフォに その意外な理由(岡田有花) - エキスパート - Yahoo!ニュース
【Update】2020年12月17日、仕様が元に戻りました。詳細はこちらの記事で↓TwitterのRTの仕様、元に戻る ”仕様コロコロ変更”の理由は……「デマとの戦い」Twitterのリツイート(R

ただ、この仕様変更に伴い、潜在的クソリプが表在化してしまい、本人に直接見える形で届いてしまうのを目の当たりにしています。

つまり、今までは「リツイート(拡散した事だけが本人に届く)→それについて何かツイート(本人に届かない)」だったのが「引用リツイート(拡散しつつ意見も本人に届く)」になってしまったんスね。

 

そもそも SNS とは ソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service)の略称で、文字通り、社会的な交流や対話を目的としたサービスなので、意見が通知される事自体に対しての賛否は難しいと思います。 

しかしながら twitter が元々持っていた空気感は、もっと内省的で、文字通り「ツイート(つぶやく)」つまり独りごちるのが目的で、直接的な対話は主流ではなく、他人の生活や思想が薄っすらと垣間見えたり、限定的なジャンルの情報のアップデートが目的で、何となく孤独ではないような場所、だったように記憶しています。

これは老害扱いされても仕方ないんスけど、そんな空間に他人との(今までより)過剰な交流を推奨されると、居づらいなァ、と思ってしまいますね。

 

これまでの時代で、最も気軽に、誰とでも接点を持てるようになったのはメチャクチャ良い事なんスけど、そんな「つぶやき」をしている所に突然「なぁ・・・スケベしようや・・・・」みたいなクソリプを送られて来たら、流石にどうしよう、となってしまうのではないでしょうか?

いわゆる著名人・芸能人みたいな人に対しても、いちファンみたいな人が気軽にリプライを送れるようになったのは、今までの時代ではあり得なかった距離感なんスけど、そこで一方的にメッセージを送るというのが全く理解できないんスよね。相手からフォローされている人ならまだしも、全く接点の無い人間からのリプライを期待している人間ばかりだと思っているんスかね?

これはお前に向けたツイートじゃない、気軽に誰からでも返事がもらえるツールじゃないんだぞ、と。(それとも、そもそも通知が行く事を理解していない……?)

 

と、ここまで書いてようやく気付いたんスけど、これってそもそもサービスの問題というより、一部の人のコミュニケーションの距離感がおかしいだけですね。気軽な交流ができる場所とは言え、今までほとんど接点の無かった人に対して突然話しかける人間が全く理解できないだけで(特に男性からの、女性に対するワンチャン狙いみたいなやつ)。彼らは現実でも、そんなに誰彼構わずに、気になる話をしている人に対して(もしくはしてない人に対してでも)話しかけるンですかね?

 

こういった相手にも「失礼な事はしたくない……」とちゃんとリプライを返すような(LINEでも既読スルーできないような)、親切心が強かったり優しすぎて気疲れする人が自分の周りにいるんスけど、そういった人は定期的に諸々の SNS アカウントやメールアドレス等を削除・変更して人間関係をリセットしがちです。せっかく築き上げたネットワークが消滅するのを見ると悲しいので、本当にクソリプは送らないで欲しいですし、そんなクソリプに対しても健気な対応をしている彼らの対応が報われて欲しいです。

 

ちなみに twitter 初期はそもそもリツイート機能自体がなく、自身で直接手動の引用ツイートをするしかなくて、リツイートが採用された際には「公式RT(ReTweet)」なんて名称もあったくらいなんスよね。そんな拡散力の低い内省的な SNS だったことを踏まえると、よくここまでオープンなサービスになったなァ、と思います。

 

(追記 2020.11/12)

根本的な問題は、文字通りの「リテラシー(literacy)」つまり読解記述力が足りてない点にある気がしてきました。
「10年程前」に「インターネットが身近」且つ「mixi 以外の SNS の存在を知り試せる」且つ「ナードに嫌悪感が無い」を満たしている人間のそれの平均は、今のユーザーよりも高いはずです[要検証]。

インターネットの普及に伴い、得られる情報量が増えた結果、バカにされがちな「国語で著者の気持ちを記述させる問題」が、実は現代人に一番大切な訓練かもしれないスね。

もしかして色んな解説サイトが動画へシフトし始めているのって、そういう事なんスかね?テキストベースの方がザッと流し読みできて良いと思っていたンですが。

 

という訳で最後になりますが、理解してもらえるように漫画にしました。これでも理解してもらえなかったら、もうおわりです。

おわり。

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