はじめに
tdhrの作成したゲーム「KAFKA : TEST CHAMBERS」について、実験結果を公開した上で無粋な解説を行うという内容です。
ゲーム内容にはグロテスク・暴力・性的な要素や表現を含みます。これらが苦手な方や15歳未満の方は閲覧をお控えください。
種々のバグについて
本当に申し訳ありません。
実験の最終結果
合計プレイ回数:838回
合計孵化成功数:196回
合計負荷回数:771回
1人あたりの平均負荷回数:0.92回(合計負荷回数 / 合計プレイ回数)
孵化成功率:23.39%(合計孵化成功数 / 合計プレイ回数 * 100)
以下、解説についての注意書き
以下、この記事を読むことで本作の意図や目的などが理解できる一方で、ユーザーの解釈の多様性や体験の神秘性が損なわれてしまう可能性があります。
気になる方はブラウザを閉じるか戻るかを推奨です。
前置き:作者(tdhr)のアートゲーム作品観について
tdhrはゲームならではのインタラクティブで唯一無二な表現・メッセージ性にワクワク・ゾクゾクしがちです。それが一番良いゲームの要素だという話ではないです。ただ、そういったジャンルが自分の好みだというだけです。
そのような要素を持ったゲームを個人的にアートゲームと呼んでいます。アートを内包したゲーム。
ところで、tdhrは世の中の不合理による不利益を過剰に恐れているので、そのアートゲームを用いて、不合理に対する強めのメッセージをたまに発信したくなります。
以前作成した「善意の花」もその1つです。善意とは何かと問いかける作品です。
※本当に伝わって欲しい人にはほとんどプレイされない・理解されないという問題があります。
※tdhrの作る全てのゲームにメッセージを持たせているわけではないです。むしろメッセージ性のある作品の方が少ないです。
tdhrのアートゲームは、世界がこうあって欲しいという形をtdhrが個人的に示唆・提示するというエゴに過ぎません。自身の思想が広まり、理解・同調・共有されて住みやすい環境になって欲しいというエゴです。
そして、本作もそのアートゲームの1つです。
実験について
実験の目的について
この実験の観察対象は各ユーザーです。
目的は、
- ゲーム体験を通じて、いくつかの問題を可視化・顕在化する(問題提起)
- それらを認識してもらい注意喚起・啓発する(インプット)
- それらに対する各ユーザーの感情的な反応や影響の観察(フィードバック)
という3点です。
なお問題とした命題は4つです。
- ゲームに対して向き合わず雑にプレイしてしまう人、ひいてはエンタメ類を雑に消費する人が多い
- 文章を読まない・読めない・理解できていない人があまりに多い
- 無知・無思慮で想像力に欠けた行動は取り返しのつかない悲劇を起こし得る
- 人間は状況(好奇心や使命感など)によってはいくらでも残虐になってしまう
各ボタンの仕様とネタバレについて
・負荷
電撃のようなエフェクトが発生し被検体にダメージを与える演出が入る。3度実行すると被検体はバラバラに分割、溶解し死亡する。
・対話
無言。無意味。
・孵化
押下で孵化器が作動しカウンターが増加を始める。再度押下で停止。カウンターが60〜99または121以上の間で停止させると被検体はバラバラに分割、溶解し死亡する。100〜120の間で再度ボタンを押せば被験体の孵化に成功する。孵化成功後は腹部にある管の神経が切断され死亡する。
・廃棄
被検体はバラバラに分割、溶解し死亡する。
なお、説明ページのボタンの解説部分にて上記説明がある程度書かれているため、説明をよく読めば何をすれば良いのか自ずと分かるようになっていました。
結果について感想と考察
1人あたりの平均負荷回数:0.92回(合計負荷回数 / 合計プレイ回数)
想定より少なかった。そもそもバグで正しくプレイできずにプレイ回数だけ増えてしまった可能性、残虐性の低い優しい人が世の中に多い可能性、孵化させてみたいというゲーム性を追求した人が多かった可能性が考えられる。
孵化成功率:23.39%(合計孵化成功数 / 合計プレイ回数 * 100)
バグによるプレイ放棄を考慮しても、想定よりあまりに少ない。やはり文章は読まれない、または理解されない。
日を追うごとに約6%から20%超へと孵化成功率が増加していったのは、孵化に対する重点的な注意喚起がXでの拡散時に伝えられた為だと考えられる。多量の文章は読めなくとも140字以内で書かれるXの短文なら読める人は多い。
種々の設定・仕様と世界観について
一度しかプレイできない仕様の詳細について
ゲーム画面を表示した際、ブラウザのCookieにフラグを保存、IPの文字列+αをハッシュ化したものをphpを介してデータベースで保存という2点での確認を実施していました。どちらかのフラグが立つとプレイできないように分岐されていました。
説明に出てくる前回までの実験とは・CASE 3とは何なのか
前回までの実験およびCASE 3とはフレーバーテキスト(雰囲気づくりのための文章)です。前回の実験・ゲームは存在しません。CASE 3に関しては、「死へのはばたき」の実験状況が4パターン存在しており、その内の3番目が本作のモチーフとなっていることに由来します。
タイトル画面の英語文章について
「KAFKA : 試験室」
プロジェクト Hyalophora cecropia(モチーフの蛾の学名) in vivo 事例研究
暴露室での完全変態についての観察
in vivo というワードは研究で用いられる用語であり、マウスのような動物に薬品を投与する実験を指します。これに対して、組織や細胞に薬品を投与する実験は in vitro というワードが用いられます。
(※専門分野や状況によって意味が変わることがあります)
被験体のモチーフについて
アメリカの動物学者カロール・ウィリアムズ博士が行ったとされる外科実験「死へのはばたき」が被験体のモチーフです。
※グロテスクな虫の画像が出るため検索の際は閲覧に注意してください
被験体には雌雄の設定は無いものの美少女キャラに見えるように作っています(なぜならみんな美少女キャラが好きだから)。
かわいいと思われるキャラであるほど、孵化失敗した際の結果に対して、取り返しのつかないことをしたという自覚がユーザーに湧くと期待しました。
※tdhrの画力は低いので、あまりかわいいと思われていない可能性もあります。その場合は申し訳ないです……。
低解像度とチップチューンの理由について
低解像度とチップチューンが用いられている1番目の理由は嗜好、2番目の理由は作成難易度です。
「KAFKA」という名前の由来について
孵化
負荷、過負荷
可・不可
フランツ・カフカ『変身』
フランツ・カフカ『変身』との関連
どちらも変身するし死ぬ
最後に
KAFKAを死なせないために変身する必要があるのはお前だ