安倍元首相の周囲を警戒していたSPは、いくら安全な日本とは言え、かなりの手練で固められていたはず。

それが一人の「暴」により突破されてしまった。

  

あまりの非日常に侵蝕されたことにショックを受け悲しみ、そこに耐性がなく打たれ弱かった自身に対しても驚きと失望がある。

  

twitterでは「政治家は危険だから身の安全に気をつけて欲しい」と他人事扱いするツイートが出ている。「○○党は〜〜」や「統一教会は〜〜」みたいな話をして、政治的な押し付け・誘導、マウント合戦のツイートもある。最低な例としては「〇〇(別の候補者)は生きてくれ」みたいな不謹慎なジョークを一見まじめな応援のフリをしてツイート、みたいなものまで見られた。

しかし、そもそも、政治や宗教以前の話として、これは2022年の日本で、現実に確かに起こった事件で、誰の身に起きてもおかしくない話だと実感されていないのではないか。

  

確かに稀で類を見ない事件だけれど、何らかの条件を満たした特定人物だけが対象になるわけではない。「誰でも良かったから」と実行者からの対象にされる可能性はある。

検索すれば、真偽や質の上下はあるものの、情報はいくらでも出てくるこの時代では、恐らく、誰でも実行者になり得るし、つまり被対象者にもなり得る。

  

そんな状況では、事件を他人事として取り扱うのではなく、まず自身の命の心配をするのが普通の精神ではないのか?防ぎようのない、あまりに理不尽な「暴」をみんな(昔からそうだったと)受け入れているのか?

俺が心配し過ぎているだけなのか?

  

選挙が近く、色々な思惑が動くのは仕方ない。

とは言え、まずは「暴」自体に対する感想や、対応・対策、予防方法について議論されていないことに動揺を隠し切れない。

  

理不尽な不幸は少なくあるべき、あって欲しい。

  

追記(2022.7/10 9:40)

安全の為とは言え、安易な情報やツールの規制には基本的に反対。禁酒法と同様。

ダークウェブで使われるから、とビットコインを否定するのと同じくらい馬鹿げている。

刃物や各種危険物と同じ考え方、運用である程度は上手く行くと思う。

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